『8番出口』考察:ひとりで観たあとに残る謎とメッセージ

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映画8番出口の考察

先日、ひとりで『8番出口』を観てきました。劇場はほとんど貸し切り状態で、自分のほかには男性2人組だけ。

(入った瞬間、2人と一瞬目が合ったのがちょっと面白かったですがw)広い空間にわずか3人という静けさの中で、映画に集中することができました。

観ている間は「なぜ?」と異変を追うのに夢中でしたが…。観終わったあとは頭の中でシーンの意味が膨らみ、無性に自分なりの解釈をまとめたくなったんです。

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『8番出口』の謎と考察

観終わって数日たった今も、謎の余韻が残る映画ってすごいなと感じます。直後に家族に「よくわからんかった」と感想を言ってしまった自分を、ちょっと反省しましたね(笑)

今回観たのは、300席以上ある一番大きな「8番スクリーン」。静かな劇場では、細かい描写や音、光の使い方まで、いつも以上に集中して観ることができました。

そんな余韻に浸りながら、頭の中で考えが巡ったのが、映画のさまざまな「異変」です。

ここからは、わたしが特に気になった「謎」と考察をひとつずつ紹介していきます。最後までゆっくりお付き合いくださいね✨

(以下、主人公を”ニノ”と書きます)

ニノの嘔吐と黄色い地下の描写って?

ニノが吐いちゃうシーン、あの黄色い地下と大きな音…最初は「気持ち悪くなっただけ?」と思ったんですけど、どうやらそれだけじゃなさそう。

異界に入る瞬間の表現

黄色い地下は、現実と異界の境目を表しているという見方があります。そしてあの大きな音は、その境目を「ぐわん!」と強調しているんですね。

嘔吐自体も、ただの咳のしすぎじゃなくて、ニノの心身が現実の重みに耐えられず、異界と接したことで出た「拒絶反応」みたいな意味もあるのかも。

少年はどこから来たの?過去?未来?

そして、ニノの子供である少年の存在も大きな謎です。そもそも少年はどこから現れたのか。

わたしは、ニノの危機を察知して「未来から現れた」というイメージにしてます(これはさほど迷う謎でもないかな)もしくは自分が消滅する危機に駆けつけたか。

運命の因果で、時空は違えど同じ場所で「迷子」になったので、そこで出会ったのですね、きっと。

だとすると、JK&おじさんも、何か関係あるのかと思っています。パパ活しちゃったとか、JKがおじさんの未来の子供とか。

あれ?じゃあ、おじさんと少年は、どういう関係?……わからない部分は多いです。

迷子と「にせ出口」の意味は?

映画の中で、JKやおじさん、そしてニノ自身が「迷子」になり、【にせ出口】から出るシーンがあります。わたしの理解では流れはこうです→

  • JKがにせ出口を選ぶ → 消失(この世から消える)
  • おじさんも同じルートをたどる → 消失
  • そしてニノも迷子に → “存在が危うくなる”

つまり、出口を誤ると存在そのものが揺らぐ、ということを象徴しているようです。

人生における選択の重みや、目の前の小さな判断が未来を左右することを描いているのかもしれませんね。深いです…!

耳ネズミはただの異変か?

直前の電車内で見たSNS、スマホをすぐスワイプしたけど、異変としてでてきましたね。

一瞬すぎて、わたしは映画中に「あれ?この耳ネズミどこかで見たことある!」って一生懸命考えちゃいましたよ(映画冒頭で一瞬見たけど完全に忘れてました)

てことは、自分自身も意識としては頭に残ってるんだなぁって思いましたよ。それがトラウマになるかは別ですが、夢にはでてくるかもしれませんね。

小ネタなのですが、耳ネズミは【バカンティマウス】と呼ばれていて、生物工学的にはすごいマウスなのだとか。

ある人にとっては、可能性を感じるすごいネズミでも、別の人は倫理的にダメだろう!という議論が起きたネズミなんですって。

集中して乾いてるか見てみたけど、やっぱりわたしには濡れてないように見えたんです。

津波で濡れてない?

ニノと津波の関係

津波から助かったあと子供は濡れていて、靴も「ちゃぷちゃぷ」音がしたんですが、ニノは濡れてない気がしました。

だとすると、ニノは(現在なので)津波は幻影で、子供は(未来から来たので)津波を経験しているから、濡れている。そう納得することにしました。

「津波は世代を超えるトラウマ」であることには変わりなく、異変としては心身の負担も大きい恐怖体験ですよね。

この異変は、にせ8番出口から出たくなってしまうかもしれません。

頭の中の出来事か、ループか?

ニノが体験した「8番出口」の出来事は、実際には現実世界では起きておらず、ニノの意識や心の中で展開された幻想という考え方ができます。

つまり、黄色い地下やにせ出口、少年との出会いも、ニノが自分の罪やトラウマ、後悔と向き合うための描写だったりするのでは。

それとも子供のトラウマと、ニノのトラウマが両方来た?

最後に電車に戻ることで、「始まりと終わりが一つのループになっている」と視覚的に示されますね。

8番出口の作業用BGMはこちら

いずれにせよ、「人生や出来事はループすることがある」「答えはひとつではない」と観客に考えさせる演出になっているのでしょう!

多くを語らないことでいつまでも頭の中に、残り続ける映画になってると感じました。

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『8番出口』が伝えたいメッセージ

映画から受け取れるもの…

  • 出口を間違えると存在そのものに影響があるくらいやばい!
  • 過去の後悔や罪、トラウマ受け止めることが大切!
  • 目の前の人や出来事を大切にすること!
  • 物事を多方面から見て、異変があれば引き返す勇気も大事!

ひとりで観た私は、この映画を通して「人生や選択、後悔や未来の可能性」について、しばらく考え続けることになりそうです。深い映画でした。

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